• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹



コホッと咳をしたと同時に、ぼんやりしてる視界が急激に開けた。


…………夢


愛する人に握られていたと思っていた自分の左手は、枕の下敷きになっていて、それで温かかったのかと理解する。



………夢か……



もう一度コホッと咳をして、ゆっくりと寝返りをうった。

頭痛はおさまっていたが、かわりに喉が焼けるように痛かった。

しかも尋常じゃないくらい汗をかいてるせいで、体が気持ち悪い。
水が飲みたいと思ったけど起き上がる気力もなく、ゆるゆると時計に目を走らせた。

…まだ真夜中だ。


はぁ………


片手で湿っぽい前髪をかきあげる。


……久しぶりに昌宏さんの夢を見た。


記憶のなかの彼は、相変わらず優しくて愛おしい。


あの人が亡くなったころは、毎日毎晩彼の夢を見続けたものだった。
幸せな夢を見て、起きて、この世にいないことを実感して涙して一日が始まる。
そんな時間を何ヶ月も何年も経て、ようやく夢を見ても泣かなくなり、キングサイズのベッドに1人で居続けることにも慣れてきたのだ。




/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp