第5章 白虹
「……っ……く……」
男らしい指が、じわじわと、俺の体内に侵入してくる。
正直痛い。
しかも、松本は、はじめこそ、おっかなびっくりしてたけど、一回入れてしまうと、それから、意外と大胆にそこを押し広げてくる。
入り口で、中途半端に躊躇されるよりはましだけど……。
「…………ぅ」
ひどいことなんて、オッサンたちに山ほどされてきてるから、痛みに耐性はあると思ってたけど、ほんの数週間、何もしないだけで、こんなにも感覚がかわるのか。
「……痛い?」
松本が心配そうに聞いてくる。
俺は、枕に顔をうずめたまま、首を振った。
「…………ううん…………三本まで……ゆっくり増やしてって……」
「……うん……ローション足すね」
ひやりとした感覚がしたかと思ったら、ズルズルと松本の指が何度も出入りしていくのが分かる。
「……ん……ああっ」
必死に目を閉じて、感覚を追っていたら、びりびりっと何かが走った。