第1章 星に願いを(ラビ)
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笹の葉が さらさらと揺れ
星たちは 夜空を煌めいている
織姫と彦星が会える
一年に 唯一の日
そう 七夕だ
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たたたたたたたたっ
バサバサバサバサバサ
食堂から科学班まで、とある物を抱えて走る。
周りからは不思議そうな視線をもらうが、気にしない。
というか、気にならない!
早く皆とーーーーーー
ばんっ!!!!!
勢いよく、科学班の扉を開ける。
「見て見てー!笹の葉もらったよー!!」
「「「…は?」」」」
テンション高めなスミレとは違い、科学班の皆は目を点にしている。
何故なら、昼食を食べに行っただけのスミレが、自分より背丈のある笹の竹を持って帰ってきたのだから。