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金平糖の詰め合わせ

第3章 夏祭りと山姥切長義.. 𓈒𓏸











お祭りを開いている本丸の庭から少し離れた場所にある縁側に、浴衣姿の長義が佇んでいるのを見つけた。




修行から帰って来てすぐは一瞬しか会えず、話せずで気付かなかったが、修行を経て前より落ち着いた大人の雰囲気を漂わせる彼の姿に、私は思わず目を奪われた。

普段の装いとは違い、濃紺の浴衣に長義のマントと同じ色合いのストールを纏い、普段とは違う髪型に、落ち着いた雰囲気と上品さが相まって彼の魅力を引き立てていた。




目が合うと、長義の口元が少しだけ緩む。修行前の冷静さは残しつつも、今は柔らかさと色気が漂い、私の心臓は早鐘を打った。


私達に気付いた周囲の刀剣男士たちは、私たちのことを何も言わず微笑んでいる。


皆は私達が長義が修行に行く前から、恋仲の関係である事を知っているのもあり、少し安心しながらも照れくさい気持ちが胸に広がった。








「久しぶりだな、主。…先程はきちんと話せず申し訳無かった」



長義の声は穏やかで落ち着いていて、以前より少し大人びているような気がする。




『うぅん、大丈夫…。長義……改めてお帰りなさい』




私も少し照れながら返す。
お互いの浴衣姿に、心の奥で小さなときめきが生まれるのを感じた。








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