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金平糖の詰め合わせ

第2章 伝えたい恋心と鶴丸国永.. 𓈒𓏸












本丸の昼餉は、基本的に毎日決まった時刻にそれぞれの紋入りの鈴が鳴る音で始まる。




その日、私は午前中の書類仕事を長谷部に手伝ってもらい終えると、温かな日差しを背に宴会を含め、食事を取る場所である大広間へと足を運んでいた。




大広間の中央には、木目が美しい長机が並び
湯気を立てる味噌汁の香りや、ほかほかの炊き立てご飯の匂いがふわりと漂っている。



料理が得意な燭台切光忠と歌仙兼定は毎日厨に立ち、
毎日みんなのご飯を作ってくれる。


もちろん、二人だけではこの大所帯の人数分の食事を用意するのは大変な為
日替わりで二振りほど、光忠と歌仙のお手伝いを頼んでいる。




今日の献立は、光忠が主に作った品々を歌仙が丁寧に盛り付けたものだった。






「お疲れさま、主ちゃん」




光忠がにこやかに笑いながら、手に持ったお盆から料理の乗ったお皿を目の前に並べてくれる。


艶やかな黒髪に伊達政宗公を思わせる眼帯と
整えられた立ち振る舞いは、いつ見てもカッコよく
優しい穏やかな声は聞いているだけで安心感を与えてくれる。



そんな光忠に微笑み、ご飯の美味しそうな香りに顔を綻ばせ



『わぁ…、光忠さんありがとうございます』



その横で歌仙が

「どうだい?今日の盛り付けも雅で美しいだろう?」

と柔らかくも、自信ありげに微笑んだ。




その言葉にクスクスと笑いながらも




『はい、今日もとっても綺麗です』



美桜の言葉に歌仙は満足そうに微笑んだ。








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