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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第14章 夢みていたのおとぎ話の世界 2



ガンっと頭を殴られる感覚がユウを襲った。

そうだ。分かっていた筈だ。
ジャミル先輩が私のことを好きなのではないかということを。
だってそうでなきゃ、人前でダンスパーティーに誘ったりしない。
あんなに熱のこもった目で見たりしない。
いつから好きになってくれたかはわからないけど、ダンスパーティーのあの日には既に先輩は私のことが好きだった。
でも私はそれに気づかないふりをしていた。
ジャミル先輩の想いを無視し、自分の想いを優先させたのだ。
なんて……なんて自分勝手な嫌な奴なんだろう。

ユウの瞳からいよいよ涙が溢れた。
泣いてはいけない。自分に泣く資格などないのだと分かってはいるのに、止めようとすると余計に涙は溢れてくる。

「ごめんない……ごめんなさい………」

両手で涙を拭いながら譫言のようにそう言う。
いったい誰に、何を謝っているのか。
彼女自身分かっていなかったが、その言葉は勝手に彼女の口から漏れ出した。

早く涙を止めようと強く自分の目を擦るユウの手を、ジャミル優しく掴んだ。
ハッと顔を上げるユウ。
彼女の視界に映った彼は酷く優しい表情を浮かべていた。






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