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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第11章 月を見てる君を見ていた



いよいよ今日はダンスパーティー当日。
長かった交流会も今日で終わりだ。
午前中の授業は皆んなそわそわしており、何人かの先生方は、生徒がまったく上の空なので、しっかり教え込むのは無理だと諦めてしまった。
そして残りの何人かの先生方はそこまで甘くはなかった。
例えばトレインだが、ルチウスに教室内を隅々まで監視させ少しでも喋ってたりしている生徒がいれば、ルチウスの猫パンチが炸裂した。
クルーウェル、バルガスも最後の1秒まできっちり授業を続けた。

やっと1日の全ての授業が終わった。
いつもと同じ時間割のはずなのに、今日はやけに長く感じた。

いつもならホームルームが終わっても、暫くは教室に残りお喋りなどをしているが、今日ばかりは皆んな早々に寮へと戻って行く。
男子だって色々支度があるらしい。
それは勿論女子であるユウも同じで、彼女もまた早々に寮へと戻った。

寮に戻りシャワーを浴び、化粧水、ボディクリームをつけ、髪を乾かす。
そういった下準備をしていれば、あっという間に時間は過ぎ、あと少しでヴィルとの約束の時間になる。
ユウはまた制服に着替え、ドレスを最初に入っていた箱に慎重に丁寧に入れた。
そして寮を出る前に、グリムに言う。

「今日は帰りが遅くなっちゃうから、先に寝ててね。ツナ缶もいつもの場所にあるから」

ユウとグリムは2人で1人の生徒だが、今回のダンスパーティーはグリムは不参加となっていた。
NRCの生徒だけのパーティーだったら良かったのだが、他の学園の生徒もいるパーティーにトラブルメーカーのグリムは参加させられないと学園長が言ったのだった。
それに対しグリムは癇癪を起こしていたが、今回のパーティーはダンスがメインなのでそこまで沢山ご馳走は出ないと学園長が言うと、それなら別にいいや。と、あっさり納得した。
ここまで食い意地が張っていると寧ろ感心してしまう。





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