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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第10章 私のための無垢なドレス 3



ダンスパーティーまで後1週間を切った。
エースとデュースは何とかペアの相手を見つけたようで、見つかる前は「あんなに塊ってたら本当に誘えないぞ」「投げ縄で捕まえるしか方法が思いつかない」などと言っていた為、ユウは他人事ながら心配になっていた。
もしこれで本当に投げ縄をやるつもりだったなら身を挺して彼らを止めなければと思っていたが、無事相手が見つかってユウも一安心である。

ほとんどの生徒がダンスパーティーの相手が決まったようで、最初の頃は早々に相手が決まった生徒を皆んな目の敵にしていたが今は平和なものだ。

ユウはヴィルにお茶に誘われ、ポムフィオーレに来ていた。
ポムフィオーレには何度か来たことがあるが、この寮はユウが想像する正しく"城"という感じで、いつも少しテンションが上がってしまう。


「ダージリンよ。砂糖は自分で入れなさい」

談話室に通され、青を基調とした豪華なソファに腰掛ければ、ヴィルが紅茶とお茶菓子を2人分トレーに乗せ持ってきた。
目の前に置かれたティーカップから柔らかな湯気と、爽やかな甘い香りが漂っている。

ユウはお礼を言うと、シュガーポットから角砂糖を2つ取り出し紅茶に入れた。
角砂糖がゆっくり溶けて行くのを見届けてから、スプーンでくるくるとかき混ぜる。

「アンタ、ジャミルに誘われたらしいわね」

この台詞を言われたのはいったい何度目だろうか。
ユウはティーカップに口をつけながら苦笑した。
きっとジャミルも同じような事を言われているに違いない。





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