第6章 八人将
ージャーファルsideー
…………どうしましょうか。
話題が何もありません………(汗)
二人きりにするとか、何を考えてんだあのバカ王は!
なんなんですか!?
そんなに私を虐めたいですか!?
私と凜さんでいたら、話題が無くなるの予想できません!?
しかも、さっき刃物向けたばかりですからね!?
そんな人間と部屋に二人とか、凜さんも嫌に決まって……
「ね、ジャーファル。シンのお守りって大変そうだね(笑)」
………今私が思っていた考えは、あっさり打ち砕かれました。
ある意味凄いですね、凜さん。
ジャ「えぇ、そうですね……。まぁ、それが従者の務めですから」
「へー………凄いね、ジャーファル」
軽く上目遣いで言ってくる凜さんに
少しドキッとする。
ジャ「い、いえいえ。それくらい普通ですよ」
「そうかな?私だったら、耐えられないな!多分さっきみたいに殴ってる(笑)」
さっき、………
あぁ!そう言えばまだ謝っていませんでした!
ジャ「凜さん、さっきはすみません!刃物を向けてしまって……!!」
「え?いや、大丈夫だよ。気にしてないって。それに、シンのこと殴った私がいけないんだし!」
ケラケラと笑いながら言う凜さん。
……とても広い心をお持ちのようで……
「てか、さん付けやめてくんない?凜で良いよ」
ジャ「え!?い、いや、でも……」
「だって、私ジャーファルの事自然に呼び捨てになってるしさー、不公平じゃん?だから」
ジャ「うーん……わかりました」
「ついでを言うと、敬語もやめて」
ジャ「そ、それはちょっと……」
「えー!ねぇ、ちょっとタメで話してみてよ!」
駄々っ子の様にせがんでくる凜。
な、なんとかこの状況を……
そして、ピンッと閃いた。
ジャ「ほ、ほら、そろそろ行きましょう!皆待っているかもしれませんよ」
「あ、そっか。うん、行こう」
よ、良かった……。
内心ホッとしながら、王の間に向かった。