第3章 彼は子作りがしたいらしい。
「っ……」
「の胸、特に左側が弱いよな」
左胸の膨らみの先端をきゅっとつままれると、私は、体がぞくりと震えた。
「ひあっ、そこはっ」
「それで、こうしてこねくり回すと、あそこが濡れてくるはず」
人差し指と親指でこねくり回されると、たちまち私の体は反応して、独歩の言うとおり、じわりと奥から愛液が溢れてくる感じがした。
「もうっ、いちいち説明しなくて良いよっ……」
唇を突き出して独歩を責めるように見上げると、独歩は自分の唇を上に重ね、私の唇の隙間を割って、舌を中へ入れた。
最初は舌の先を吸われて、その後何度も絡ませてくる。たとえ私が逃げたとしても、彼は追いかけてきてなかなか唇を離してくれない。
普段は遠慮がちな性格の彼も、キスだけは積極的に求めてくるから、それがまた私をいやらしい気持ちにさせる。
キスに気が取られていると、手がいつの間にか私の下着の中へ入ってきて、濡れた秘部を触っていた。
「ん、はあっ」
「もう濡れてる。俺を欲しそうにしてる」
唇を離して、至近距離で欲情した目つきをしている彼と見つめ合うと、もう挿れて、と言ってしまいたくなる。
でももう少し、挿入前の、ぎりぎりのところでせめぎ合う気持ちの高ぶりを感じていたくて、我慢した。