第2章 自覚
新と教室に行って、A組と指定がしてある1番窓側の前の席に座る。
座って少しすると、我慢できなくなったんだろう新が喋り出したけど、無視。最近こいつの話は無視しても大丈夫だってことに気がついた。
完全に無視すると、「無視!?ひどい!!」とか言ってうざいからとりあえず相槌だけはしとく。早く日向来ないかなぁってドアの方を見る。
そんな時、日向が来た。
「お、日向ちゃんに永久ちゃんだ!これからよろしくねー!」
「お前うるさい。」
本当にうるさい。いや、もううるさいのは慣れたからいいんだけど。
てか、日向ちゃんってなに?いつの間に仲良くなった?いや、こいつは仲良くなくても呼ぶんだ。そういう奴だ。なんか、ムカつく。
「落合くんってうるさいのね。初めて知った。」
いいぞ小峰、もっと言え。
「永久ちゃんひどい!あ、あと、落合って名前あんまし好きじゃないんだよね。なんかテンション下がんじゃん。だから新って呼んでよ。」
「……………。」
「え、無視!?永久ちゃんって実はドS!?」
「だからお前うるさい。」
小峰がせっかく会話途切らせたのに喋んなよ。いや、お前はそういう奴だって知ってるけどさ。知ってる上でつるんでるんだけどさ。
てか、日向が新を哀れんだ目で見てることに気づかないのか?
「新くん、よろしくね?」
ほら、気使ってんじゃん。
「日向ちゃん、優しい!俺日向ちゃん大好き!」
ガゴン!!!
「いい加減にしろよ。」
大好きはないだろ、大好きは。俺だって小学校入ってから言ったことないのに。
なんかすんごーーくムカついた。別に新が誰のこと好きだろうと関係ないし、今のが冗談だってことはわかってるけど、ムカついた。
「朔斗?どうしたの?眠い?」
「んなわけねぇだろ。お前もさっさと座れ。」
「機嫌悪すぎじゃない?」
「悪くない。」
いや、ものすごく機嫌は悪い。でも、なんでこんな機嫌悪いか自分でもよくわかんねぇし。
眠くねぇし。