• テキストサイズ

香るのは君のラベンダー

第2章 自覚


落合新くんに捕まってたせいで俺は部活に1番乗りで行くことができなかった。決して遅刻ではない。でも1年は、1番最初に行って準備してるもんだろ。

俺が着替えて体育館に行くと部長の小笠原俊平(おがさわらしゅんぺい)先輩がもういた。
やばい。怒られる。その前に謝ることにする!


「すみません!」

「え、なんで?謝ることなんかあった?」

「1年なのに先輩より遅くなってしまいました。」

「そんなことか。いいんだよ、俺が早く来たくて来てるんだし、お前はいつも早いだろ?逆に今日は俺の方が早く来たから勝てた感あって嬉しかったくらいだ。いつもより遅く来てくれてありがとな。」


小笠原先輩はそう言って俺にボールをパスして来た。


「スポーツ推薦だろ?1on1やろーぜ。どんだけやれるのか見てみたい。」

「はい!」


2人で向かい合ってボールをつく。
キュキュとバッシュのスキール音と、ボールをつくボール音が体育館に響く。

俺は素早く動いて先輩をかわし、ゴールに向かってボールを放つ。綺麗な弧を描いてボールはネットを揺らした。俺の勝ち。
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp