第29章 初めて※
カホは降谷の上に被さってシーツをギュッと握ったまま快感に耐えていた。
降谷は少し挿入が浅くなった今の体勢に両手でカホの入口をくぱぁと開いて腰を浮かせて膣奥に陰茎を突き立てた。
「はあぁぁん…!!」
カホは背中を反らして快感に善がる。
その時カホと降谷の視線がバチッと絡んだ。
カホが上から降谷を見下ろし、降谷は下からカホを見つめている。
カホはこんなはしたない姿を見られていることに羞恥心が高まり顔を赤く染める。
それを見た降谷は満足そうに笑うとカホのお尻を掴んだまま下から激しく突き上げた。
「あっあっあっんっあっ…!まっ…て…」
カホの柔らかな二つの膨らみは降谷の胸に押し付けられ、降谷の肌に触れる感触が敏感になった乳首に刺激を与える。
降谷に胸を押し付け、顔を真っ赤にして喘ぐ
カホは今の自分がどれだけ淫らなのだろうと思った。
けれどそのどれも止められる余裕はなかった。
結合部からはパチュンと卑劣な水音がなり、それと同時に肉と肉が激しくぶつかる音。
パンッパンッパンッパンッ…!!
「やっ…んアッ…!ダメっ…んァァァ…!あんっアッアッ…!!」
また膣奥から大きな快感が襲ってくる予感がしてカホは思わず目を瞑った。
「閉じるなよ」
暗闇の中で降谷の声が聞こえてカホの膣内はその声にキュッと締まった。
「っは…イク時はどうするんだった?」
その答えは分かっているはずなのにカホはどうしても目を開けられない。
もう絶頂は近い。
今目を開けたら確実に自分がイッているところを見られる。
安室さんの時は見れた。
でも、今は…降谷さんだから。
目の前の彼が、狂おしいほど愛しいから。
そんな彼に自分のそんな姿を見せるなんて出来ない。
今彼の、あの瞳を見たら、きっと私は…
感情が溢れてしまう。
カホは降谷の言葉に反してさらに目をぎゅっと瞑った。
それを見た降谷は意地でもカホは自分の目を見ないつもりなのだと察した。
そうか…それなら
降谷はフッ、と口角を上げるとカホの耳元でそっと囁いた。
「守らなかったのはそっちだからな、後悔するなよ」