第29章 初めて※

｢んんっ…はっ…｣

カホの舌に降谷の舌先が触れてはそれを優しく包み込む。
吸われて、歯列をなぞられて、
似たようなキスは今までも何度もしたことがあるのに

今しているキスは、今までよりも胸が高鳴って、熱くて溶けそうで

もっと、お互いに触れたくて


｢カホ…｣

｢降谷…さっ…｣

キスの途中にも名前を呼んで、どちらのかも分からない唾液がカホの口元を伝った。


スルッとカホのスウェットの中に降谷の手が入り込む。
少しひんやりとした降谷の手がカホの皮膚に触れて、肌を伝う指先の感触がやけに敏感で


降谷はカホの唇にキスを軽く落とすと彼の口元はカホの首元へと移動する。

｢んっ…｣

チュ、と音を立てて口付けられて、舌先が赤くなったそれをなぞった。
首元に触れる降谷の髪が擽ったくてカホは思わずふふ、と笑った。

それに気づいた降谷が目線をあげる。

｢髪が…擽ったくて、｣

微笑みながらそう言うカホに降谷は笑って、ごめん、と言った。


髪を耳にかけて、その仕草が似合いすぎていて

カホがその光景に見とれているうちに、降谷の手はカホの下着に届いていて

下着の上から優しく揉まれて、その間も降谷はカホの唇に口付ける。

｢んっ…はっ…｣

｢んっ…｣

室内に舌の絡む水音とお互いの吐息が響いて、降谷もカホもその音に興奮は高まるばかり。

降谷はカホの背中に手を回すとカホの体を起こさせて自分の膝の上に座らせた。

その手は再びカホのスウェットの中に潜り込み、しばらくしてカホは胸の締め付けが消えたのを感じた。

降谷がカホのスウェットを脱がせて、肩に引っかかっていた下着は簡単に腕からすり抜ける。

隔たりのなくなった2つの膨らみに降谷の手が触れる。

｢んっ…｣

膨らみの形を変えて優しく揉んでいた降谷の指先はその真ん中で既にピンと立ち上がっているピンク色の突起を軽く弾いた。

｢はっ…ん…｣

降谷の指先は硬くなったカホの乳首の先端を何度も弾く。
人差し指と親指でそれを摘まれるとカホは一際甲高い声を漏らした。