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恋と麻薬【名探偵コナン】

第21章 拘束※


ベッドの上で全裸のまま両手両足を固定され、動けない状態のカホ。
その上に跨る安室。

そんな中泣きながら訴えて気持ちを爆発させたカホ。
その言葉を聞いて安室はボソッと呟いた。

「…ふざけるな」

と。

その声はカホの耳に届くことはなかった。

安室の目には怒りの色が現れた。

別の男に抱かれてその男を庇う姿も、その男を下の名前で呼ぶことも、自分の言ったことは信じようとしない姿も

自分の下で涙を流すカホに安室は自分の中の何かが爆発しそうだった。


「僕の言葉は信じてくれないんですか」
「…信じられない。安室さんが、分からない」
「沖矢昴の事は信じるのに?」
「彼は…信用できる、安心できるの。誰よりも」


─誰よりも─


その言葉は安室の感情を爆発させるには十分すぎた。


「…分かりました。



なら…僕がどんなことをしても


カホさんは善がったり、乱れたり

ましてや僕を求めるなんてことは

有り得ないですよね。


信じる事ができない僕なんかに」


カホは安室の言葉に息を飲んだ。

逃げることもできないこの場所で、私はちゃんと自分を保っていられるのか。

この格好からしてそういった事をしてくるのは確か。
彼に抱かれて感じなかったことなんてない。
冷静にいられた記憶もない。
彼のペースに飲まれて、彼を求めて

怖い

逃げたい

カホの心臓は大きな音を立て、呼吸もしづらい。

カホはちゃんと分かっている。
彼との身体の相性も、抱き方も、彼が自分の弱い所を知っていることも。

正直自信がなかった。
自分が最後まで耐えられる自信が。


昴さん…


一瞬彼の名前が浮かんだ。
けれど彼は助けに来ない。
ここにいるのは安室さんと私だけ。
私の力でなんとかしなければいけない。


意識は飛ばさないように


カホはそれを心の中に決めた。

安室の顔が段々とカホに近づく。

唇が触れそうな距離で安室は笑って言った。


「もしそうなったら、お仕置ですから」


安室とカホの唇は重なった。
いつかも感じた彼のその感触。


その口付けを受け入れたが最後。

カホは既に安室の手の中


後はその毒が
ゆっくりと全身に広がるだけ…

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