第17章 重なる※
じっとグリーンの瞳はカホの瞳を見ていた。
カホはさっきまでの別の事を考える余裕はなかった。
思い出すことを避けていた、その存在を身近に感じている。
カホの鼓動はトクンと音をたてて過去の記憶を蘇らせた。
心から愛して、消えてしまった"彼"の姿を。
それまで沖矢を普通の男と見ていたカホはその背後に別の男の影を感じた。
それは一度意識してしまえば、簡単に消えるものではなかった。
「その余裕、私が崩してあげましょう」
沖矢はカホをそっと抱いて床に横たわらせた。
カホの身体に覆い被さる影。
沖矢に組み敷かれたカホはこの先自分に起ころうとしている事を理解した。
カホの下の方からカチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
「…やっ…だめ、!」
「今更抵抗しても無駄ですよ」
カホは怖かった。
沖矢に抱かれることが。
沖矢の奥に見える別の存在に、自分は耐えれるのかと。
"彼"に抱かれているように感じてしまうのではないか、
そうなったら自分は今まで積み重ねてきた何かが壊れてしまう、
カホはそんな気がした。
カホは視界に沖矢の陰茎が目に入った。
太く猛々しくそびえ、主張するかのように天井を向いて反り返っているそれ。
カホは息を思わず息を飲んだ。
あんな…大きいの、
カホは自分の下半身が疼くのを感じた。
安室のも大きかったが彼よりさらに大きいそれ。
それを受け入れたら自分はどうなってしまうのか、
ただでさえ今の状況に追いつけていないのに。
カホは上体を起こそうとしたがそれも沖矢に阻まれる。
腰を掴まれカホは逃げることができなくなった。
ピタ、と自分の陰部に硬い感触を感じる。
「だめっ…!」
「まだ言いますか、こんなにココを濡らして」
沖矢は陰茎をカホの陰部に滑らす。
カホの陰部は奥からトロトロと愛液を垂らしていた。
クチュ、と音をたてるそこは沖矢の陰茎をスムーズに動かす。
「んはぁ…んん」
「口では抵抗しても、身体は正直ですね」
沖矢の腰が前に進む。
「んっ…あっ…」
硬く勃起したそれはカホの膣内へと埋まっていった。