第29章 出会い

「う、噂は噂…ですからね～！！」


その話は実弥にしていないんですけど。ていうか他の誰にもしてなかったんだけど。

ナンデウワサニナッテルノカナ。


「ははっ、だよな～。じゃあ俺帰るから！土日は休みだしいつでも連絡くれよな、実弥！！」


玄関で粂野さんが手を振る。

私達はそれを見送って、ドアが閉まるのを見届けた。


「」

「何？」

「……色々と話聞かせろや」


実弥はガシッと私の手をつかんで、そのまま自分の部屋まで引っ張っていった。




はは……明日の朝、私は生きているのかな……。