第4章 凹凸
店から出ると朝からでかけたのにもうお昼の時間だった。お腹はあまりすかないけど、実弥は腹ペコなようだった。
「お外で食べるか私の料理食べるかどっちがいい?」
「お外で食べる」
「………ごめんね、料理下手くそで」
「初めて食ったお前の味噌汁……ぶっ」
実弥はふきだし、クスクスと笑う。
私が作ったのは大根の味噌汁だったんだけど…。ちょっと、具材の切り方が悪かったみたいで…。
「器からはみ出る大根なんて初めて見たわ、くっ」
「う、うるさいなあ…。」
同棲を始める前から料理はしていたけど、なるべく包丁は握るなとおばあちゃんから言われていた。
「まあ、でもまた食いたいわ。最近仕事で作ってくれてねえだろ?」
「……器からはみ出てもいい?」
「何で具材を切ってくれねえんだ。」
え?だって、ゴロゴロ入ってると嬉しくない?
「じゃあお昼は外で食べて、夜はカレーライスだ!」
「よし、じゃあ食材買うか」
「賛成!」
私達は食事と買い物を済まし、家に帰った。
出来上がったカレーライスは野菜がごろごろ、シャキシャキしていた。うん、いつも通り。
実弥は青い顔で完食していた。