リセット~running start again~
第2章 side 竹青荘
201で行われた団らんはお開きになり、片付けを終え、各々自室へ戻った。
ハイジは自室に戻り、練習メニューの作成と見直し、各自つけているノートに目を通していた。
2回目の記録会出場はどうしようか?と考えているところに、気がかりなことが頭の中に出ては消えてを繰り返していた。
本当はずっと声をかけたかった。
一緒に箱根駅伝を目指さないか?力を貸してくれないか?って。
の高校を去る前の顔がチラついて、なかなか声をかけられなかった。
今なら分かる。の気持ちが、痛いほど。
確かに、看護学部の人とは関わりは全くといっていいほどない。
1年の時に教養科目で週の何回か、こっちの校舎に来るくらいらしいし、基本的に看護棟の建物から出ることはないんだろうな。
俺が見かけたのは入学式の時だけだった。
アドレスでも聞いておけば良かったのか?
そんな勇気はなかったし、
入学当初の俺は寛政大に来たことを後悔していた。
陸上に強い大学に入ってメキメキと力をつけていく仲間を見ていくのは辛い。俺はもう、そこまでは伸びない。
かといって、陸上部がない大学で陸上から離れて過ごすのも辛い。
今こうやって10人の仲間と共に箱根駅伝を目指している。
走るとは何か、、、、、
その答えを探すために。
強いランナーになるために。
それはきっとにも・・・
さて、明日からどうやって口説こうかな?