リセット~running start again~
第11章 日常
朝、今日は遠方のためスーツ着て出る。
コンタクトは眼精疲労からか入らずメガネだ。
赤い縁のメガネだ。
ちょうどアオタケの朝練の時間と被った。
気配に気付いたのは走だった。
走「おはようございます。」
「あっ。おはよ。ちゃんと休めてる?練習頑張ってね!」
と言っていると続々と清瀬君に起こされたであろう人たちで玄関がざわつく。
ムサ 「さん。忙しそうですネ。」
神童 「そうだね。無理しないでほしいね。同じ大学生でも生活が全然違うね。」
ユキ 「そりゃそうだ。実習は勉強しに行くんだけど、社会に出るのと同じことだからな。命に関わる仕事だから当然だろ。」
ニコチャン 「すごいよな。」
# NAME1# 「行ってきます」
行ってらっしゃいとその場にいた人たちは各々言う。
そんな毎日が繰り返されていた。
とある夜
清瀬君と私は食卓にて話し合いをする。
「公認記録がぼちぼち出始めているね。すごいすごい。残るは王子君とキング、ニコチャン先輩だね。着実に伸びて来ているからいけると思うなぁ。」
清瀬 「あぁ、いけると思う。今後の練習は、夏休み前までは今の感じが良いと考えてる。合宿しようと思うんだ。」
「えっ?合宿??あてはあるの?」
清瀬 「ここだけの話だが、商店街の人が別荘持ってていてそこを借りるんだ。場所は白樺湖なんだが・・・今、使わせてもらえるか検討中だそうだ。」
「高地トレーニングみたいになるかな?クロスカントリーやロードをしっかりできるね。良いと思う。それと・・・」と間をおいて
「王子君のことだけど、これからよりプレッシャーを感じるかもしれないね。着々と公認記録が出てきて、自分は出せるか??自分が出せなかったら・・・って不安との闘いになるだろうから。本人はあまり言わないけど敏感に感じると思う。王子君は周りのことよく見てるから。この調子でいけば記録は出ると思うけど・・・そんな気がする。レース展開が悪くないといいね。」
清瀬 「あぁ。そうだな。」うーんと唸りながら、練習メニュー一覧表を眺めた。
「双子とムサはもう少しウェイトを上げてもいいかもな。走はそのままでいいか、ユキは・・・」