リセット~running start again~
第7章 過去の自分と向き合うとき②
記録会の日。
早めに会場へ向かう。
5000mは何時からだ?
聞いておけば良かった!!
早い時間にいけば間に合うかな。
<会場>
競技に間に合った。
競技参加者の名簿買わなきゃ。
パッと名簿を眺めていると、今日は全員出ないのね。
まぁ、そうするよね。
私が清瀬くんだったらそうする。
まだ名前と顔が一致してるか怪しいところだからよく分からないけど。
競技場の端っこの木陰から見ていたら突然声をかけられた。
「・・・か?」
「えっ?」
よく見ると・・・目を見開いて、
「藤岡くん!?」
そこには六同大の藤岡一真が立っていた。
藤岡 「久しぶりだな。元気にしてたか?」
「うん。久しぶり。」とどぎまぎしてしまう。とりあえず居ずまいを直す。
少し沈黙する。
藤岡 「まさかここでに会うなんて思わなかったよ。」
「私もだよ。藤岡くんに会うとは思わなかった。世間は狭いね。六同大のキャプテンなったんだね。そのキャプテン様がこんな観戦客に何の用かしら?」
藤岡 「あまり見ない顔がいるなと思って見てみたら、だったから声をかけた。ほどの腕のたつマネージャーはいないと思ってる。」
「そうなんだ。そりゃ、どーもです。今ね、寛政大に通っているんだけど、清瀬君にアプローチされてる。心揺らいじゃってるわけ。で、とりあえず見に来た。」
藤岡「(なるほど・・・関東に行ったというのは風の噂で知った。その方がいいとも思った。これは因果なのか。)そうか。清瀬のチームは面白い。見てみるといい。個人的な意見だが、清瀬を支えられるのはみたいなやつかもしれんな。」
「ねぇ。それどういう意味?まだやるだなんて一言も言ってないんだけど。(昔からだけど、藤岡くんは、よく分からない。修行僧みたいだったのに見た目が変わったね(笑))」
藤岡 「またどこかで会えるのを楽しみにしてる」と言って去ってしまった。