リセット~running start again~
第6章 過去の自分と向き合うとき
2人で歩いていく。
水道道、公園、商店街へ。
会話はお互いにナイーブな部分は触れないように。
もうすぐ別れ際のところ。
清瀬 「なぁ。を悪く言うはここには、もういない。むしろ、必要としてくれている人たちがいる。力を貸してほしい。一緒に箱根駅伝を目指さないか?」
「必要としてくれているのはありがたいし、嬉しいよ?私はもうやらないって決めたの。2度と誰かの未来を奪いたくないよ。マネージャーなら他を当たって。じゃ、今日はありがとう」
ザッザッと歩を進める。
このまま清瀬君と話をしていたら涙が出そうだった。
なぜ、涙が出そうなのか?それは自分でも分からない。
清瀬 「来週、◯◯大で記録会があるから!見に来てくれ!」
私は振り返らずに、手を挙げた。
あのあと、おじいちゃんの退院手続きをして明日に備えたり、自宅で勉強をして過ごした。
頭の中では、高校生の時のことが思い出されてしまう。
女1 「マネージャーなんて監督じゃないのにね。」
女2 「ちょっと分かるからって調子に乗りすぎよ」
選手 「お前のせいで」
ハッと我に返る。
あの頃は私もまだまだ子どもだった。
言い方を良くしていたら、そもそも気付いていても言わなかったら、コミュニケーションをしっかり取っていれば・・・タラレバばかり言ってしまう。
んー、私は何がしたいの?
また走りたいのかな?
嫌だよ・・・怖い。
体育座りで顔を伏せる。