【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように
第9章 最終選別と蒲公英
でも少しずつ、色が見えてきた……?
桜色、水色、黄色……黒色……。
そして、緑のような青のような……色の……玉鋼がある。
そして、誰よりも早く、多分匂いを嗅いだ炭治郎が前に進んで、炭治郎は……黒色のやつを掴んだ……。
まぁ、そうだよなぁ……。
確か風の呼吸って緑だったっけ?
なら、この緑と青の玉鋼にしよう。
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……どうしてこうなった……。
私が帰るなりなんなり、お兄ちゃんがまず顔をベタベタと触ってふぅと落ち着いたかと思えば……。
もうかれこれ1時間は付きまとわれている。私が刀の手入れをしている横でただただジーッとこちらを見るだけ……。
結衣
『……あの、お兄ちゃん……』
義勇
「……なんだ?」
いや、なんだじゃないんだよ。
こっちがなんだ?だよ。
まあ、言わんとしてることはわかる。
多分私のことを心配していてくれて、無事に帰ってきて安心してくれてることは分かる……。
私が、何とかするか……。
なんでこんなにコミュ障になっちゃったんだよ!
結衣
『……お兄ちゃん、頼みがあります』
義勇
「っ!……わかった、何でもする」
かなり、恥ずかしいけど……、私も甘えてみたいのだ、ただの15歳の冨岡結衣が。
そうだ、そういう事にしよう。
結衣
『……私を抱き締めてほしい……』
義勇
「……?」
いや、そんなポカーンって顔されても。
こっちもポカーンだわ。
でも、兄は微笑んでくれて。
義勇
「そんな事だったのか。……こっちにおいで」
私たちはもう長いこと甘えたりしなかったのだが……。そう、お姉ちゃんが亡くなった時から。
ただ、とても安心する。
お兄ちゃんの匂いが、体温が、鼓動が、抱きしめる逞しい腕、力加減、全て心地いい。
私はそこで意識を手放した……。