【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように
第6章 暗闇の底で
あれから何年も経った。
錆兎ももう居ない。
私は鍛錬を重ね、強くなっていると思う。
そう、思うのにまだ水の呼吸が馴染まない。
使うほど疲弊し、一日で同じ技は1回しか使えないほど。
これには鱗滝さんも、きっとガッカリしてるんだろうな。
呆れてるだろうな。
コンコンッ……
ん?あれ、今日誰か来るって言ってたっけ?
結衣
『はーい、少しお待ちください!』
よし、刀をしまって、大丈夫?髪ボサボサしてないよね?
結衣
『どちら様で……しょ……うか』
?
「私は冨岡結衣さんに用があってきたのですが、いらっしゃいますか?」
ああ……!!あ!?もしかして、いやもしかしなくても
あまね様
「私は産屋敷あまねと言います。冨岡結衣さんはご在宅でしょうか?」
あああ!!あまね様!!ええ!?
てか綺麗、超美人!かわいい!あかーーーーん!!!
あまね様
「あの……?」
ああっ!!困られてるお顔もとても美しい……って、そうじゃなくて!!
結衣
『ああ……!!冨岡結衣ですよね?私です!』
あまね様
「貴方が結衣さんでしたか!話は向かいながら話しても構いませんか?時間が惜しいのです」
結衣
『いえ!お話くださるだけで幸福に存じます!私に断ることなど出来ません!』
あまね様
「そ、そうですか」
あ、引かれた……。でも、キライじゃない!この感覚!
なんだろうこの美人に蔑まれると……おっと、私が変態になってしまう。
結衣
『それで、私になにか御用が……?』
あまね様
「水柱様から御相談を受け、貴方の適正の呼吸を調べさせて頂こうと。そして、指導先を移して鍛錬を受け、隊士になって貰います。これは決定事項なので、貴方に拒否権はありません」
なにか、文章からは独裁的な判断のイメージを受けるかもしれませんが……これってかなりの高待遇では?お兄ちゃんが水柱だったから、私がお兄ちゃんに水の呼吸があっていないのじゃないか?と相談していなければ、全ては私が冨岡だったから……?
結衣
『構いません!私は隊士になる為に鍛錬をしているのです!この世から鬼によって苦しむ人がいないようにと!それより、こんな話私なんかが受けていいのですか?』