第3章 honey.3
「…まっすんマジで言ってる?じゃあ屋上で何やってたの?まっすんがイっただけ?」
こいつ真顔でツラツラと!
「お前に関係ない…!」
ふいっとそっぽを向き、先程の行為を思い出して地味に赤くなった頬を隠す。
何でこいつにわざわざ教えてやらねーといけねえんだよ。
しばらく何の会話もなしに、教室内に沈黙だけが落ちる。
俺の頬の熱が引いてきた時小さなため息の音と、カコンとカフェオレを置いた音が背後で聞こえた。
「…まっすん」
「なんだ、よ…」
振り向くとやけに真剣な彰の視線に射抜かれ、ごくりと唾を飲み込む。
「…ちょっとじっとしてて?」
「?」
訳が分からない俺を良い事に、彰は手を伸ばすとスッと俺の背筋をなぞった。
「…っ!おまっ、何して!」
そのまま彰の手はゆっくりとズボンの中に入ってくる。
片手で器用にベルトを緩める彰の腕を掴んで抵抗する俺を、真正面から抱きしめるようにして後ろから手を入れようとしてくる。
「前、男同士でもエッチは出来るって言ったでしょ?」
そういえばそんなことを屋上で聞いたような気がする。
「…教えてあげる」
耳元で囁いてくる彰に体がビクッと跳ねた。