第3章 honey.3
「……はぁ」
学校の屋上で2回もイかされるとは…。
ため息を吐きながら、誰もいない廊下を足音を響かせないようにして進んで行く。
この時間はもう午後の授業が始まっている。
歩のせいで飯食い損ねた…。
一方的な行為が終わった後、歩を押しのけて屋上を後にした。
腹の虫が空腹を主張してくる。
とりあえず空き教室に行くか…。
少子化の煽りを受けて俺の高校も年々生徒の数が減っていき、使わない教室もいくつかある。
俺と彰はその教室の一つを勝手に私物化して度々授業をサボっている。
ガラッと教室の扉を開けて、一応の為に内側から鍵をかけておく。
普段から余り人気のない廊下の一番奥にあるこの教室は、サボるにはうってつけの場所。
他の生徒にバレることもない。
まー、バレた所でどうにかなる訳でもないが…。