第3章 honey.3
ガチャガチャとどうにか手錠を外そうと試みるが、外れる訳は無かった。
「お前こんなものいつも持ち歩いてんのかっ?!」
「…さあ?」
って、つっこむ所はそこじゃねえだろ!!
「早く外せって!」
首だけを後ろに向けて歩に抗議する俺を冷たい目で一瞥した歩は、腕を伸ばすとつぅ…っと背筋をなぞった。
「ひっ!」
「もしかして、彰センパイって真澄の他のイイトコロも知ってんの?」
ぎゅっと後ろから抱きついてきた歩の手が身体をまさぐり、ネクタイを解く。
ブレザー、カーディガン、シャツのボタンを次々と外されて俺の心が焦る。
まさか学校でヤるつもりか?!
「…ねぇ真澄。誰に触られても感じちゃうの?」
「やっ…!」
スルリと歩の手が素肌に触れ肩から制服が滑り落ちるも、手錠がはまっている手から落ちることはない。
ただでさえ手錠をされて身動きが取れない上に、制服が纏わり付いて邪魔をする。