第2章 honey.2
「なんだよ…」
さっきまでの表情とは一転し、パチクリと瞬きをしながら見てくる彰に眉を寄せて言葉を返す。
「それ、本気で言ってんの…?」
はあ?
次はこっちが首を傾げる番だ。
何言ってんだコイツ、と顔に出ていたのか俺の考えを感じとった彰は次の瞬間吹き出した。
「ぶはっ!やべっ、お前…ほんと、はははっ」
馬鹿にしながら腹を抱えて笑う彰。
今のどこに笑う要素が…って。
「いい加減にしろっ!!」
このやり取りも本日二度目だ。
苛立ちも増え、容赦なく頭を殴ってやる。
ゴンッとした鈍い音と共に静かになった彰は頭を抱えながらその場にしゃがみ込む。