第15章 【特別編】甘え日和。
ヒールの高いそれを脱がせ、黒タイツの上に指を這わせる。
「っい!」
指先が熱を持ち少し腫れている所に触れると、歩が悲鳴を漏らし肩に置いていた手に力が込められた。
「触るぞ」
骨に異常がないかを確かめるため、両手て足を包むように持った俺は指先に痛みを与え過ぎない程度に力を入れる。
「んっ!…ゃあっ、いったぁ……!」
「ヒビは入ってないみてえだな…」
ほっと胸をなでおろし、歩に靴を履かせなおしていた俺の顎がくいっと持ち上げられる。
あ?
と思った時にはもう遅く…。
「んっ?!」
俺の唇は歩のそれに塞がれてしまった。