第10章 honey.10
「んっんっ。……ぁ、…はっ…」
「……はぁっ…」
ギッとソファーが鈍く軋む。
俺の唾液で汚れた彰の指先が絡まる。
背もたれに痛いくらい背中を押し付けられる形で、俺たちは深く唇を合わせていた。
貪り合うように舌を絡ませ、唇が離れるとまた追いかけてそれを合わせる。
卑猥な水音を響かせながら理性が切れたようにお互いを求め合う。
「…はっ、どうしたのまっすん。こんなのっ、んっ」
「んっ。…いいから、…もっと…」
うるさい唇を塞ぐと彰は少し抵抗を見せたが、すぐに舌を俺の口内に滑り込ませた。
……こいつは、綺麗だ。
少なくともあんな変態教師よりは…。
ぢゅっと唾液が混ざる音に酷く欲情する。
もういっその事、汚されることがないように汚れてしまおう。
そんな思いが俺の頭の中をよぎった。