第1章 honey.1
「もっ、いい加減やめっ…」
これ以上は流石にやばいと抵抗するも、彼女の手は次の場所へと伸びていた。
腰のラインをなぞりながら伸びて行く手は、寝巻き代わりにしているジャージのズボンの中に入っていった。
「…っあ!」
絶え間なく与えられる刺激によってそそり立った俺自身をやんわりと握られる。
自分以外の人に触られたのはこれが初めてだ。
「もう濡れてる。
可愛いね、お兄ちゃん」
俺を見ながらニヤリと笑う彼女に何も言い返せない。
口を開けば我慢している甘ったるい声が出てしまいそうだからだ。
手が縛られていなかったら、すぐに逆転してやるのに。
恨めしくしっかりとベッド繋がれた自分の手を見た。
ゆっくりと上下に動き出した手にぐっと目をつぶって耐える。
それでもそれ以上を求めて溢れる蜜を我慢することは難しかった。