第7章 honey.7
「真澄……」
久々に間近で聞く気がする歩の声は、直接脳を揺さぶるくらいに響く。
少し歪んだ歩の瞳がゆらりと揺らめく。
歩の手がゆっくりと俺の頬から首筋にかけてをなぞっていく。
「…っ、ん」
「真澄、今どこにいるの?」
つつ…と指先が唇をなぞり思わず薄く開いてしまったその間から声が零れる。
「ぁ…っ」
たったそれだけなのに、俺の背筋はゾクゾクと快感に震えるのだ。
もう歩とこんな行為はしないと…あの時思ったのに…。
くっ…そ。
「はっ、お前に関係ねーだろ…っ」
歩の手を押しやって下から睨みあげるように言うと、一瞬暗く光った歩の瞳。
しかしそれはすぐに元に戻った…と思った。
ダンッ!!!!!