キスしようとするとトリップするのやめてもらえませんか
第1章 はじまり
『ちょ、ちょっと待って下さいっ…確認…確認させて下さい!!』
「は…?」
バッと座っていたフカフカのベッドから飛び降り、跡部様を通り越しドア付近に居る氷帝メンバーへと突っ込む。
「ちょっ…俺の気のせいか…?
なんかえらい勢いでこっち向かって来てへん…?」
「ゆっ、侑士っ…マジで来てんぞっ!!!」
そんな会話もお構いなしに突っ込み、1番レイヤーみたいなナリであろう向日岳人こと、がっくんを掴み込む。
「ひぃいっ…!!!」
『ごめんっ、がっくん!そのまま大人しくしててっ』
そして上着を持ち上げ筋肉確認…うん、立派な男の鍛えてる筋肉だ←
次に顔をペタペタ…やっぱり化粧なんてしてない、綺麗な肌だった。
そして1番のレイヤー要素であるこのオカッパパッツン赤髪!
引っ張るのは可哀想なので、頭をガシっと持ってフリフリ振ってみる。
ついでにめちゃくちゃ撫でてみた。
凄い柔らかくて触り心地良かった。
そして発覚した事実ーーーーー
『え…落ちない…ウィッグじゃない…!』
パッとがっくんの髪の毛から手を離して解放すると、そのままふらふらーっと後ろの忍足の方へ倒れて行った。
そしてそれを受け止める忍足…うん、眼福←
「うぐっ…侑士ぃ…なんで助けてくれなかったんだよぅ…
なんか俺の大事なものがっ…なくなった気がするっ…」
「すまん岳人…俺には助けられんかった…」
とか言って端っこでおよよと寸劇をしているのを横目で見ていた。