第13章 ※宵の宮・雨月夜の契り※
「もっと哭け・・・」
黒死牟の唇がキリカの乳房を辿る。そこかしこに口付けながら臍の窪みに辿り着くと、ゆっくりと舌を這わせた。
「はぁっ・・・、んぅっ・・」
舌先で擽られ、キリカが下肢をひくりと震わせる。
「お前の感じる所を・・・、すべて可愛がってやろう・・・」
はだけられた両足の間に顔を埋めると、内腿を食むように唇を当てていく。
「んっ!」
不意に、痕がつきそうなほど強く吸われ、キリカの腰が悩ましく跳ねる。すがり付く物を求めてさ迷う両手が黒死牟の頭を掴んだ。
「あっ・・・、んぅっ」
再び、内腿を強く吸われた。柔肌に牙の切っ先が当たる。痛いが、心地好い。黒死牟の頭を掴む手に、自然と力が籠る。
「あぁっ・・・、」
強く吸っては唇を離す。内腿を辿る唇は徐々に花弁に近付きつつあった。
「巌勝様っ、もうっ・・・」
焦らされるのは耐えられない。眉根を寄せたキリカが切なげな声を上げた。
「まだ・・・、駄目だ・・・」
もっと哭かせてやりたい。快楽に溺れる姿を見たい。
「そんな・・・、あぁっ・・・」
刹那。キリカが、ぶるりと総身を震わせた。黒死牟の低い声音さえも、今は甘やかな刺激として受け止めてしまう。
「あぁっ・・・」
生き物のように舌が花弁を這う。蕾を捉える指は繊細に動き、キリカは胎内から大量の蜜を溢れさせていた。
「んぅっ・・・、あっ・・・」
黒死牟の指が花弁に潜り込んでいく。ぬかるんだ花弁は絡み付くように指を飲み込んでいった。
「これは・・・、凄いな・・・」
灼けるように熱い胎内は淫らな蜜で溢れていた。指をほんの少し動かしただけで水音が上がる。
「はぁっ・・・、ぁあっ・・・」
最も鋭敏な箇所。そこだけ繰り返し、執拗に責められ、キリカはあえなく達してしまった。