第3章 「行き先には、何がある?」
私は思わず先輩を、凝視する。先輩は、ニカと笑うのだった。
「せ、先輩!ダメですよ!危険です!」
私は、思わず声を張り上げる。その瞬間、私の頬には、涙が流れ始める。
「……一人に、しないで……下さい……。やっと………会えたのに……………。」
先輩が少し困惑した表情をしながら私の頭をワシャワシャと乱暴に撫でる。
「すまないな。だが、大丈夫だ。お前は、創が居るだろ?」
意外な言葉に、私は首を傾げる。
「夜利他先輩?」
「あぁ。その内、分かる。じゃあな、また後で!」
先輩は、そんな事を言って走り出す。
先輩は、鎧のモデルに向かって挑発をする。
「おい!テメェの相手は、俺だ!ついて来い!」
鎧のモデルは、先輩の後について行く。
私は、その光景をただ茫然と見ていた。