第3章 「行き先には、何がある?」
─柚菜─
やはり、図書室の中でも遺体でいっぱいだった。あっちこっちで、骸骨が散らばっていた。
気持ちは、けして楽ではない。私達は、一冊一冊丁寧に、取りこの洋館の事を調べていた。
すると、バタバタと足音を立てて私の所に来る渡邉先輩。
私は、苦笑をしながら先輩に言った。
「どうしたんですか?先輩?」
「これを、見てくれ。」
先輩は、私の目の前に本ではなく新聞紙を広げた。私は、その新聞紙を覗く。其処に書かれていたのは………。
『菊峰さん一家、不明な事故により死亡。なお、澪香(れいか)ちゃんが、行方不明。』
とても、残酷な事が書かれていた。その澪香ちゃんと書かれた名前が気になった。
もしかしたら、あの日記に書いてあった仲の良い兄妹………。
(妹の方が、澪香ちゃんなのかな?)
そんな風に思っていた。まあ、まだ兄の方がわかってなかった。
先輩が、ポツリと呟く。
「ここの宿主は、事故死してたのか………。」
「そうみたいですね………。澪香ちゃんという女の子も、見つかってないみたいですね………。」
ここで解ったことは、まず宿主である菊峰さん達は、事故死していたことだ。
もっと、調べようと思いまた、探索が始まった。