第3章 「行き先には、何がある?」
─創─
俺は、物置部屋みたいな所あさり続けている。これといった物はない。
「………にしても、ここの主は何処に行ったんだ?」
そこだけが、未だに謎のままだった。本来なら、居てもおかしくはない。こんだけ、良い品が集まっているのなら、尚更だ。
やはり、何かあったと考えられる。俺は、大きく溜息をした瞬間………。
「……タノム……タスケ、テ………ヤッテクレナイ……?イマノ、ボクジャ…………タスケラレナイ。ボクハ、ムリョクダカラ…………。」
突然と俺の後ろから聞こえてくる。謎の男の子の声。まだ、幼いと思われる。俺は、息を呑み後ろを振り返る。
そこには、誰も居なかった。だが、さっき聞いた声は、俺を襲う気はなかった。寧ろ逆だった。
俺に、助けを求めていた。だが、誰を助けるんだ?そこだけが、疑問だった。
そして、其処にあったものは………謎の鈴が置いてあった。俺は、引き寄せられるように、鈴に手を伸ばし拾う。
この鈴も、随分と錆びていた。だけど、何故かとても大切な物だと判断してしまい、ポケットにしまう。
「…他の場所を探すか………。」
俺は、息を吐き出し部屋を出るのだった。