第2章 「交流と合流」
─柚菜─
私は、使用人部屋らしき所から出て、廊下を歩く。やはり、廊下を歩いていても、空気は重く嫌な予感しかない。
私は、息を深く吐き、違う部屋を探し始める。この洋館は、私が思っていた以上に、広かった。
(…皆と早く合流したいな………。)
そんな事を、思いながら違う部屋を発見する。そのドアノブに、手を近づかせ、扉を開く。
そこは、また違う部屋だった。しかし、雰囲気的には、女性らしき部屋。
可愛らしいぬいぐるみとかが、置いてあった。その時…………。
ガサガサ!
何かの物音が聞こえてきた。私は、驚き声を張り上げて、物音が、聞こえてきた方向に、ライトを当てる。
「だ、誰っ!?」
「っうお!?」
意外な、声だった。それも、誰かにとても似ていた。その人物は、スッと立つ。私は、その姿を見て驚いた。
「えっ!?渡邉先輩!?」
「その声は、梭業か?」
そう、皆で探していた人物、渡邉先輩だった。私は、渡邉先輩に近づく。