第2章 「交流と合流」
俺は、覚悟を決めて瞳をギュッと瞑る。しかし、いつまで経っても、少女は入って来ない。
俺は、おかしいと思いゆっくりと、瞳を開ける。
「ナンデ、ハイレナイノ?オニイチャン、ナニカシタノ?……モウイイ、ホカノヒトヲサガスヨ。」
少女は、それだけを言って扉から離れていく気配を感じる。
俺は、その場に力無く座る。荒れた息を整える。しかし、おかしい、何故あの少女は、この部屋に入って来なかった。
いや、入ってこられなかったのだろうか…………。俺は、その場で、頭を抱えて考え込む。
(……幽霊が、嫌いな物………。)
そんな事を考えていると、一つだけ思い当たる事があった。
「…御札か?」
もしかしたら、この部屋の何処かに御札があるかもしれない。俺は、立ち御札探しを始める。
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