第2章 「交流と合流」
とりあえず、今は走り続ける。此処で、捕まったらお終いだ。
だが、あることに俺は気がついた。ずっと、走り続けてあの鎧のモデルが、何処も見当たらない。
確か、あったはずだ。それが、今ない。俺は、冷や汗を掻く。すると…………。
カツンカツン………。
前方から不気味な足音が聞こえてきた。俺は、思わず足を止めてしまった。
(………まさかと思うが………。)
ゆっくりと、こちらに歩いてくる。そして、その正体が、あの鎧だった。
俺は、息を呑む。鎧が、歩いている時点で、おかしい。そして、その鎧の右手には、鋭い剣が握っていた。
「オニイチャン、ミツケタ………。」
後ろには、あの少女が来ていた。挟みうちだった。これは、完全に、逃げられない。俺は、苦笑をする。
「あはは……。これは、俺の負けだな………。」
弱々しい声を出す。鎧は、俺に向かって剣を振り上げる。そして……………。
ザジュッ!
俺は、強い痛みで意識を失った。
→BAD END