第2章 「交流と合流」
─創─
俺は、上手くあの部屋から出られた。あれは、人間が食える物じゃない。はっきり言って、あの赤い謎のボールが、なかったらどうなっていたか、わからなかった。
違う部屋に、出たのはいいが……。
(………此処は何処だ?)
さっきのは、リビング室と考えていい。今、俺が居る場所は、長い通路にいる。学校の廊下なみに、長かった。
所々で、床が陥没している。溜息をしながら、辺りを見回す。蜘蛛の巣、それに廊下には、沢山の蝋燭の立てる物が何個も置いてある。
さらに、歩くと大きな鎧があった。俺は、その鎧を見て驚いた。俺よりも大きかったからだ。
「………本当、心臓に悪い。」
そんな事を、考えながらも再び足を動かす。そして、その近くに扉があった。
その扉にとって手を伸ばし開ける。そこは、古かったが、子供部屋と一発でわかった。
何故かというと、玩具や人形が置いてあった。それだけではない、絵本もあった。
いや、置いてあったというより、散らかっていた。恐らく、そのままだろう。部屋に入り、扉を閉める。