第27章 RPG的なもの(逆ハー)
以前販売されたゲーム、オヴェェ。
その改良版のオゲェェ。
弟がどうしても欲しいというので、どんなものかのぞきに来てみれば謎の人だかり。
なんなんだ?
と思い近くにいたマリオ姿の男に聞いてみた。
「あの~すみません?何かあるんですか?
私オゲェェを見に来たんですけど?」
「オゲェェじゃない!桂だ!」
しかしそのマリオ男は「カツラダカツラダ」ばかり言うのでゆっくりその場を離れた。
「あの~…」
マリオ男から離れた私は、いかにもゲームオタク風の男に同じように声をかけるとペラペラと話してくれた。
「今回販売されるのがオゲェェの、しかもドラゴンハンターYIKこれを今から実際に体験できるわけなんだよ、ウン。しかも『ピンク水晶』を持って無事に生還できたら無料でもらえるらしいよ、ウン」
「え!?タダで???」
それまでは何んとなく聞き流していた私も、タダという言葉には敏感に反応し、だめもとでこの『ドラゴンハンターYIK』に参加してしまったのが間違いだった。