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銀色の夢(銀魂・ヘタリア短編夢)

第10章 ぼろぼろTODAY(銀魂・銀さん寄り逆ハ―)



「んで、どんな依頼?」


私の目の前で鼻をほじって話を聞いているのは万屋・坂田銀時。通称銀さん。


「実は、モスラ松蛇のサインボールを弟が投げて真撰組宿舎に落としちゃって。

私はちょっと一人じゃ近づけないんで。・・・万屋は真撰組と仲いいって噂で聞
きまして」



今の今まで聞いてんのか聞いてないのかさっぱりわからない様子だったがこの言葉を聞いた瞬間、銀さんはさっと立ち上がった。

「・・・知ってるかい、おねえちゃん。落とし物拾ったら、1割は拾い主のものという、脱糞するほどスバラシイ法律を」

「いや、脱糞しないで。脱糞だけは」


しかし、いかにしてボールを1割あげりゃいいのか。ボールから引き抜いた糸くず1本でいいならあげるけどね。しかもあんたの商売なんなのさ、落し物で1割請求したら。まあ、見つけてもらったとき文句つけりゃいいや。




「早速行くか」

「あれ、銀ちゃん。今日はやる気満々ネ」

その言葉を聞いた神楽ちゃんが奥から出てきた。相変わらず酢昆布常備。

「じゃあ、こちらに判子を・・・」

新八くんが書類を持ってきた。

「ええと、お名前は・・・、」

新八くんが書類に書かれた私の名前を確認しようとすると、

「じゃあお前キムチな。キムチ」

「は?なに、何いってんのこの人!??」

書類を隣から覗き込んだ銀さんはさして考えもせずに私をキムチ呼ばわりし始めた。


銀時このやろう!!

「ちょっと銀さん!久しぶりのお客なんですから失礼なことやめてくださいよ!」

「ところでキムチ~」

新八くんが銀さんを注意する中、神楽ちゃんにはすでにこの呼び名が定着してしまったようだ。・・・もう勝手にしてくれ。

「朝、あんずキムチで飯が食べれれば俺は路上で丸出しで逆立ちしてもいい」

新八くんに胸倉を掴まれた銀さん、へんなことを口走っている。・・・丸出しってどこを?

「じゃあ、あんずキムチ、略してあんキムネ!」

神楽ちゃんが何か深刻な顔で言った。

「・・・もうキムチだろうがトンキチだろうがなんでもいいから早くしてよ」



・・・万屋の未来は暗いな。


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