第5章 −実技訓練、波乱の幕開け−
「ブラックスター!!!」
駆け寄ろうとする椿をチラッと見て納得したような感嘆の声を上げるシュタイン。
「ああ!なるほど。君が彼のパートナーだね。協調性が高く人を受け入れる器が大きいね。君が彼の“魂の波長”に合わせてあげているのか。・・・・で最後は君たちか」
そういってアタシとミオを見る。
四人を言い当てた時より少し時間をかけて言い淀む。
きっと言葉を選んでいるんだろう。
「おおらかで順応性が高い魂と純粋無垢で穢れを知らない魂の組み合わせ・・・か。面白い組み合わせですね」
面白い?それはどういう意味なんだろうか。
何か深い意味があるんだろうか・・・
まぁ、後で聞けばいい。
「さ~てと。ある程度データは取れた・・・俺の魂が欲しいんだろ?実験を始めましょうか?本気でどーぞ?」
椅子に座ったままのシュタインの目は至って本気。
殺気を感じて武器になるソウル。
「行くよ!ソウル!」
マカ達が先に切りかかるがあっさりと避けられて考え事をしている様子のシュタインに蹴り飛ばされその場に倒れこんでしまう。
『あんなに見た目は隙だらけなのになぁ。シドセンセーの比じゃないな』
『ねぇ、お姉。職人ってことはさ、パートナーは武器なんだよね?』
『そうなるな』
『ってことは博士のパートナーってさ・・・』