【読切短編】ルール ルーム 〜◯◯しないと出られません!〜
第2章 カカシ先生といっしょ
「……は、」
やっと、彼の長い口付けが終わりを告げた。
「…ごめん、ついタガが外れちゃっ」
バコン!
「『!!』」
大きな音と共に、天井?蓋?が開いた。
「え、…え?何?開いた…」
『…ふふ、やっと出られますね』
全てを理解している私と、まだ何が起こったか分かっていないカカシ。
とにかく、早くこんな狭い場所から抜け出したい。
『キスをしたら、出られる部屋だったらしいですよ。カカシ先生のおかげですね。出られたのは』
「…そうだったんだ。なんて素敵な部屋なんだ」
私の上に乗っていたカカシは、納得したようにこの狭い場所から這い出る。私もそれに続く。
「でも贅沢を言うなら、俺の希望としては…
セックスをしないと出られない部屋!ってのが良かったなぁ」
久々に、思い切り伸ばせる手足。私はカカシの軽口を聞きながら、背伸びをして腕を上に高く上げ、固まった筋肉をほぐす。
『貴方ほんとそればっかりですね。
そんな事ばかり言うなら、私が貴方に伝えようとしていた事は無かった事に……』
私もカカシに続いて箱から出て、辺りの景色を見回して愕然とする。
カカシも同じように固まっている。
何故なら…
左を見ても、白。右を見ても下を見ても上を見ても、白!!
「……マトリョシカ?」
『言ってる場合じゃないですよ!!なんですかこれ!!』
まさか、ルールルーム イン ルールルーム!?こんな事が起こり得るのか!?
やっと脱出したと思ったのに…
「…………あのさ、先に言っとくけど…これ、本当に俺のせいじゃないからね?俺が仕込んだんじゃないからね?
それを分かってくれたら…あれ、見て」
『は?何言っ…』
【セックスをしろ】
『……………』
カカシの指差した壁には、馬鹿げた指令。もはや色んな感情が私の中で渦巻いた。
「ま!平和なお題で良かったよね!さぁ●●、こっちおいでー」
カカシの、嫌に嬉しそうな声が ぐわんぐわんと頭に響いた。
Click here for the exit ???