第5章 体育祭!!
なんだか隣でとても物騒な言葉が聞こえた
その主はもちろん爆豪君だ
「つーかおい灰色頭!何てめえ1人逃げしてんだよ!」
今度は私に怒りの矛先が向いてくる
そもそも爆豪君が1位になれば良かったものを、何故わざわざ風磨に喧嘩をふっかけたのか
「爆豪さん、怒りたいのはこっちですよ…
なんであんなこと言ったんですか、嫁になるってなんです?」
「あ?乗りで言っただけだ、いちいち気にすんな
つーかそれやめろ!気持ち悪ぃんだよ!」
「はい?」
「笑うなっつってんだよ!!
何だその顔、ブスにしか見えねえわ!」
(^ω^#)ビキビキッ
「初対面でいきなり炎玉ぶつけてくるアホに言われたくないですねぇ
それにご安心を、私なんかより"バカ豪"さんの方がブスですから」
「あ゙あ゙?」
「私なんて"バカ豪"さんには足元にも及びません
世界ブス選手権ではきっと1位を取れますよ〜
良かったですね"バカ豪"さん♪」
"バカ豪"を強調した明らかな煽りに、爆豪君は1人青筋を浮かべていく
どうやらご立腹のようだ
先に言ってきたのはそっちだというのに、なんて器の小さい
(私…この人嫌い……)
このタイプの人間は嫌いだ
自尊心が爆発的に強く、他人は全て自分の踏み台にしか思っていないような人
吐き気がする
まるであの男のような人間
「てめえ、そんなにぶっ飛ばされてえのか」
パチ、パチパチ
手から火花が散っていく
やはり彼はすぐに苛立つ人間のようだ
これ以上見ていたくない
気持ちが悪い
吐きそう
あの人に似てる
すぐに暴力を振るう
皆見下して、踏みつけようとする
しかしそこで
「はーい!そこまでよ2人とも!」
「ミッドナイトさん…」
「チッ」
間にミッドナイトが現れた事で一触即発の雰囲気が無くなった
どうやら一部始終見ていたらしい
「爆豪君、そんなにかっかしないの!
糸仲さんもよ?」
「すみませんでした…」
「ケッ…」
「仲が悪いわね、こればかりはしょうがないか……」
困ったようにため息をついて、ミッドナイトはまた別の生徒の元へ行く