第5章 体育祭!!
「太郎、次郎、三郎、ご飯だよー」
「「ニャー」」
声をかけると、3匹の猫達が一斉に集まってくる
「はいどうぞ、昨日の夜はご飯あげられなくてごめんね
今日はいっぱいお食べ」
「ニャッ」
「ニャー」
「ミャ」
3匹はそれぞれ返事をしてくれる
もくもくとご飯を食べる猫達を、私はじっと見ていた
何よりしっぽをパタパタさせて食べているので、可愛いのてんこ盛りだ
「皆こんなに可愛いのにあのニートは何してんだか
まあしょうがないけどね…」
頭の中で相澤先生を思い浮かべる
昨日のUSJ襲撃から丸1日が経過した
学校はさすがに臨時休業になった
私は血を失っていただけなので、輸血だけして少し休んでこうして家に帰ってきた
やっと平和な日々を取り戻したのだ
感動していると、次郎が鳴いた
「ニャー」
「んー?ふふ、美味しいの?」
「ニャン」
「可愛いなあ」
本当に可愛すぎる
食べちゃいたいくらいだ
「ニャッ…」
そう思いながらじっと見つめていると、三郎がビクッとしだした
仕舞いには何かに驚いたようにキョロキョロする
「…………」
三郎は勘がいい
(もちろんそんな事はしないけど)
すると、突然スマホが鳴り出した
プルルルルルルル
「…」
最近電話をかけてくる人が多い
前までは間違い電話か怪しいセールスしかかけてこなかったのに、今となってはちゃんと電話らしい電話がかけられるようになった
「……………」
プルルルルルル
電話はかけられ続けてくる
(出てみよっか)
無言で出て、怪しい電話ならさっさと切ればいい
スマホを手に取り、ボタンを押す
「……………」
聞こえてきたのは、私が最も関わりたくないあの人だった
『もしもーし、営業の電話でーす』
「……………」
『最近良い掃除機が手に入ったんですがね、お嬢さんにどうかと思って電話したんですよ〜』
「電話ありがとう、お礼に切りますね、それじゃあ…」
『ちょいちょいちょい!待った待った!頼むから切るなよ!』
「はぁ………で、なんの用?」