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Sogni d'oro/GIOGIO Parte5

第4章 桜の時/ジョルノ


そして3人は、地下鉄を9駅目で下車。
地上口を出るとすぐ目の前に人工湖が現れた。
そこで見たのは満開の桜並木──ここが日本の散歩道であろう事がすぐに分かる光景だ。


「あっ、本当に桜が咲いている──ッ!……ネットで見た通りだ──」


時折吹く風に煽られて、木々が揺れるたびに桜の花びらが舞い散る。
ナマエは思わず木の下に駆け寄り、桜を見上げる。


「綺麗……」
「そうだなぁ〜中々いい眺めじゃあねぇか!」
「そうですね……」


ジョルノがナマエに視線を向ける──それはまさに、桜の花に見惚れるナマエ# に見惚れているかの様だ。いや、実際ジョルノはナマエの事が好きなのだ。
その時不意に、ジョルノが手を伸ばす。


「ん?」
「髪にこれが付いていましたよ?」


桜の花びらを見せながらジョルノが答える。


「あ、ありがとう……」


ナマエが柔らかな笑みを浮かべる。
その時、ジョルノは何を思ったか……そのまま不意にナマエの頰に触れる。
突然の行動に、ナマエの胸がドキリと高鳴る。


「僕があなたに触れることで、この頰を桜色に染める事が……出来ればいいんですけどね……」
「えっ……」


そのまま2人が見つめ合う。
その時、後方から呼び掛ける声が──それはもちろんミスタだ。


「おぉ〜い! ちょっとちょっと、お2人さ〜ん! なんだかいい雰囲気なのは認めるんだがよォ、俺もいるっつー事を忘れてんじゃあねーよ!」
「あっ、すみません、ミスタ……あなたの事をすっかり忘れてました。僕はもう少しここでナマエと桜を見ていたいので、ミスタは先に行ってて下さい」
「えっ……先ってどこだよ? この俺にどこに行けってんだよォ⁉︎ 俺も見る、見てやるからよォ〜!」





桜の下で繰り広げられるのはいつと同じ、他愛のない光景──
ナマエがふとジョルノに視線を送る
するとそれに気付いたのか、ジョルノがフッ……と笑みを浮かべる。その表情に、またもやドキッとする胸に戸惑いながらナマエはふと思う──
さっきのジョルノの言葉は、一体どういう意味なんだろう……? と──
というか、年下にあんなにドキドキさせられるなんて……恐るべし15歳──ッ!

ジョルノ・ジョバァーナは侮れないと思うナマエだった。the END
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