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49番目のあなた【D.Gray-man】

第8章  前兆



今は、お茶会にお邪魔している。





そう、今日はあのティキ・ミック候からお呼ばれしたお茶会に来ているのだ。



(叔母様に、参加したくないって、何度も頼んだけど、聞く耳持たずだったわ…)


叔母様の否定のしようなんて、凄かった。
見たことないぐらい、怒りと動揺でわなわなと震えていた。

「信じられない!この子は…!!」って何度も何度もーーーー



「おや?すみれ令嬢の紅茶の進みが遅いようですが、お口に合いませんでしたか?」





ジェントルマンな上っ面で声を掛けてくれたのは

主催者のティキ、だ。




「とんでもない!素敵な香りのお紅茶なので、香りを楽しんでおりましたの。」


ふふふ、と他所行きの笑顔でティキに答える。


お茶の香りなんて、全く!
楽しんで!!
いないから!!!




お茶会はティキだけではなく、有名な家柄の御子息・御令嬢達もいる。
そのため、ティキと本来の砕けた会話はしていない。
主催のティキに呼ばれた彼らの話し声は、とても楽しそうだ。

「あそこのお店は…」

「まあ、そうなんですの。」

「素敵ななドレスで…」







それにしても、周囲の会話が全く耳に入ってこない。







ああ、一刻も早く帰りたい。

こんな大切な日に、何でお茶会なんて…っ















(だって、今日はーーーーーーーーーー)























8月10日。

ディックの、誕生日である。

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