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49番目のあなた【D.Gray-man】

第15章  繰り返すモノ





「エクソシスト様、任務お疲れ様でした」

「お疲れサーン♪」





得意の笑顔を顔に貼り付け、現地のファインダー達に手を振りその場を後にする。


任務もいくつかこなし、AKUMA退治にも慣れてきた。
崇高な組織の団服はイロイロな意味でとても重苦しかったが、袖を通すことも日常になりつつある。





ーーーーー仮想19世紀。


機械、魂、悲劇を材料に造り出される悲しき悪性兵器AKUMA。
AKUMAの製造者である千年伯爵は、世界終焉への計画を進めている。

そして、AKUMAを破壊できる神の結晶“イノセンス”に選ばれた存在がエクソシスト。


世界の終焉を阻止するため、ヴァチカンの命によって設立された直属の対AKUMA軍事機関ーーーーーそれが黒の教団。


オレは記録の為“たまたま”、黒の教団のエクソシストとして所属しているーーーーー











ーーーーっと、前置きはこんな感じ?

まあ、結局はいつも戦争ってことで。



戦士になって記録をするのは初めてだけど、なんとかなりそーさ。

最初にAKUMAを見たときは「コレが元人間…?」ってびっくりしたし、破壊すんのは気が引けた。



だって元人間だぜ?

でも壊さなきゃこっちが殺られる



それに、アイツ等はもう人間じゃなかった。
人間の皮を被った殺人機械だった。

任務もいくつかこなしたし、AKUMAを破壊することにもう戸惑いはねーけど。やっぱあの見た目はグロいなあと思う。


(エクソシストねぇ…)


帰路の汽車に乗り込み、豪華な乗車部屋に1人通され窓辺に肘を付く。
今日はジジイは抜きの任務だったもんで。オレひとりさ。


「ま、こんくらいヨユーさ」


ペンをくるくる指で回すように、鉄槌をイジる。
あ、この“鉄槌”がオレの対AKUMA武器さね。

装備型の対AKUMA武器。
槌の形状をしてる。愛称は「大槌小槌」なんだけど、ちょっとその愛称は気に入らねー。


いや、もっとさ?
格好良い愛称あったんじゃねーの!?


だからオレは“鉄槌”って呼んでる。
鉄槌もだいぶ手に馴染んできた。



鉄槌の扱いは、得意の槍術に似てるし。
そもそもオールラウンダーなもんで。

これでもジジイに戦術、医術など、様々な事をみっちり仕込まれている。







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